「将来、eスポーツに関わる仕事がしたい」
そう考えたとき、多くの人が最初に思い浮かべるのはプロゲーマーではないだろうか。
しかし、実際のeスポーツ業界にはもっと多くの仕事がある。
大会を作る人。
選手を支える人。
試合を配信する人。
映像やデザインを作る人。
スポンサーを獲得する人。
SNSでファンへ情報を届ける人。
データを分析する人。
ゲーム会社で競技シーンそのものを育てる人。
では、実際にeスポーツ業界で働くと、どれくらいの給与をもらえるのだろうか。
そして、この業界に将来性はあるのか。
今回は「eスポーツが好き」から、実際に業界への就職・転職を考えている人に向けて、仕事内容、給与、代表企業、必要スキル、入り方、将来性まで詳しくまとめてみたい。
まず結論|eスポーツの仕事はいくら稼げる?
今回、実際に公開されているeスポーツ関連求人を調べた。
その一例がこちらだ。
| 職種・求人例 | 企業 | 公開給与 |
|---|---|---|
| eスポーツ大会配信ディレクター・新卒 | RATEL | 年収252〜336万円 |
| eスポーツグラフィックデザイナー | RATEL | 年収252〜480万円 |
| eスポーツ大会運営ディレクター | RATEL | 年収336〜580万円 |
| eスポーツ大会・番組プロデューサー | RATEL | 年収360〜710万円 |
| eスポーツイベント制作ディレクター | GLOE | 年収約401〜701万円 |
| eスポーツ担当 | Cygames | 年収例600万円・650万円・800万円 |
RATELの公開求人では、新卒の大会配信ディレクターが年収252〜336万円、グラフィックデザイナーが252〜480万円、大会運営ディレクターが336〜580万円、大会・番組プロデューサーが360〜710万円となっている。 (スタートアップ・ベンチャーの求人/転職|【公式】ハープキャリア)
また、GLOEのeスポーツイベント制作ディレクターは月給33万4,000〜58万4,000円、年収換算で約400万8,000〜700万8,000円。 (スタートアップ・ベンチャーの求人/転職|【公式】ハープキャリア)
Cygamesの「プロモーション/eスポーツ担当」では給与そのものは経験・能力によって決定されるものの、求人上の年収例として28歳600万円、31歳650万円、39歳800万円が掲載されている。 (HRMOS)
この数字を見ると、一つ面白いことが分かる。
「eスポーツ業界だから給与が高い・低い」というより、担当する仕事と専門性によって給与差がかなり大きい。
新卒やアシスタントクラスなら300万円前後から。
経験を積んだ大会ディレクターなら400〜600万円前後も視野に入り、プロデューサーやゲーム会社側の担当者など責任範囲が広がれば、さらに上を狙える求人も存在する。
これが、現在公開されている求人から見えるeスポーツ業界の給与の一つの姿だ。
※上記は「業界平均年収」ではなく各社の公開求人例。実際の給与は経験・能力・雇用形態・企業によって異なる。
日本のeスポーツ市場は現在も成長中
そもそも、この業界自体に将来性はあるのだろうか。
日本eスポーツ協会(JESU)が公表した「日本eスポーツ白書2025」によると、2024年の国内eスポーツ市場規模は推計約161億円。
前年比9.9%増となった。
2020年以降は年平均10%前後のペースで成長しており、2026年には200億円を超えると予測されている。 (一般社団法人日本eスポーツ協会オフィシャルサイト)
つまり市場データだけを見るなら、日本のeスポーツ産業そのものは現在も拡大している。
ただし、
市場が伸びる=eスポーツで働けば誰でも給料が上がる
という意味ではない。
むしろ重要なのは、市場が広がることでどんな職種が必要になるのかを見ることだ。
eスポーツに関わる代表的な18の仕事
| 仕事 | 給与の特徴 | ゲームの実力 | 将来性 |
|---|---|---|---|
| プロゲーマー | 個人差が非常に大きい | ★★★★★ | ★★★☆☆ |
| コーチ | 非公開求人・契約が多い | ★★★★☆ | ★★★☆☆ |
| アナリスト | 非公開が多い | ★★★★☆ | ★★★★☆ |
| チームマネージャー | 会社員・契約型 | ★★★☆☆ | ★★★★☆ |
| 大会運営 | 約300〜500万円台の公開例 | ★★☆☆☆ | ★★★★★ |
| イベントプロデューサー | 400〜700万円台の公開例 | ★☆☆☆☆ | ★★★★★ |
| 配信ディレクター | 新卒250万円台〜 | ★★☆☆☆ | ★★★★★ |
| 映像制作 | 経験・技術で差 | ★☆☆☆☆ | ★★★★★ |
| 実況 | 案件型が中心 | ★★★☆☆ | ★★★☆☆ |
| 解説 | 案件型が中心 | ★★★★☆ | ★★★☆☆ |
| スポンサー営業 | 一般企業型 | ★☆☆☆☆ | ★★★★★ |
| マーケティング | 一般企業型 | ★☆☆☆☆ | ★★★★★ |
| SNS・広報 | 一般企業型・業務委託 | ★★☆☆☆ | ★★★★☆ |
| ゲーム会社eスポーツ担当 | 600万円以上の年収例も | ★★★☆☆ | ★★★★★ |
| ライター・編集 | 会社員・業務委託 | ★★★☆☆ | ★★★☆☆ |
| デザイナー | 約250〜480万円の公開例 | ★☆☆☆☆ | ★★★★☆ |
| データ分析 | 専門職型 | ★★★☆☆ | ★★★★★ |
| 通訳・ローカライズ | 専門職・業務委託 | ★★☆☆☆ | ★★★★☆ |
※給与は公開求人から確認できた例を参考にしたもので、職種全体の平均ではない。将来性は市場との関連性、専門性、他業界へのスキル転用性などを踏まえた独自評価。
1.プロゲーマー
仕事内容
大会やプロリーグへ出場し、競技で結果を残す。
最も分かりやすいeスポーツの仕事だ。
収入源は、
チームからの給与、大会賞金、スポンサー、配信、YouTube、イベント出演など複数存在する。
給与
実は今回、あえて「平均年収○○万円」という数字は掲載しない。
プロ選手はチーム・タイトル・実績・大会賞金・配信規模などによる差があまりにも大きく、一般的な会社員と同じように平均給与で比較するのが難しいからだ。
トッププレイヤーの賞金額だけを使って、
「プロゲーマーは年収数千万円」
と考えるのも正確ではない。
向いている人
- 国内トップレベルの競技力がある
- 毎日長時間の練習を続けられる
- 結果で評価される環境に耐えられる
- チーム競技なら集団行動ができる
将来性:★★★☆☆
夢は非常に大きい。
その一方で、競技タイトルの人気、チームの経営状況、自身の競技成績など、外部環境にも大きく左右される。
eスポーツ関連職の中では特にハイリスク・ハイリターンな仕事と言えるだろう。
2.コーチ
プロ選手の練習や戦術、チーム作りなどを担当する。
VALORANTやLeague of Legendsなどのチーム競技では特に重要な存在だ。
必要な能力
ゲームへの深い理解だけでなく、
戦術構築、コミュニケーション、選手管理、対戦相手の研究、チームビルディングなどが必要になる。
元プロ選手が引退後にコーチへ転向するケースもある。
給与
チームとの個別契約や非公開契約も多く、公開求人だけから一般的な年収を示すのは難しい。
将来性:★★★☆☆
競技レベルが高くなるほど専門スタッフの価値は高くなる。
ただしプロチームの数以上にはポストが増えにくい点は注意したい。
3.アナリスト
試合映像や競技データを分析する仕事。
「相手はどのマップを得意としているのか」
「どんな状況でこの戦術を使うのか」
「自分たちの負けパターンは何か」
などを調べ、選手やコーチへ情報を提供する。
身につけたい能力
- Excel
- Googleスプレッドシート
- 統計
- データ可視化
- 映像分析
- Python
- SQL
もちろん全部が必須というわけではない。
しかし「ゲームへの理解+データ分析」ができれば大きな武器になる。
将来性:★★★★☆
分析技術そのものは、マーケティングやITなど他業界でも使える。
その意味でもキャリアの安全性が比較的高い。
4.チームマネージャー
選手のスケジュール、大会登録、移動、宿泊、連絡、チーム内外との調整などを担当する。
海外大会では渡航手続きや現地対応が必要になることもある。
向いている人
ゲームの強さより、
人を支えるのが好きな人
に向いている。
コミュニケーション、スケジュール管理、英語なども武器になる。
将来性:★★★★☆
プロチームが単なる選手集団から企業・ブランドへ成長するほど必要になる仕事だ。
5.eスポーツ大会運営
業界への入口としてかなり注目したい仕事だ。
大会ルールを作る。
参加者へ連絡する。
トーナメントを管理する。
試合を進行する。
トラブルへ対応する。
JCGによれば、大会運営にはゲームや大会への知識だけでなく、規約やルールを書く文章力、スケジュールを資料化するデスクワーク能力なども必要になる。 (JCG)
JCG自身も大会・イベント制作会社として20以上のポジションが存在すると紹介している。 (JCG)
給与例
RATELのeスポーツ大会運営ディレクターでは、
年収336〜580万円
という公開求人例がある。 (スタートアップ・ベンチャーの求人/転職|【公式】ハープキャリア)
必要なスキル
- ゲーム知識
- Excel・スプレッドシート
- 文章力
- スケジュール管理
- コミュニケーション
- OBSなどの配信知識
- イベント運営経験
将来性:★★★★★
eスポーツ大会がある限り必要になる。
さらにイベント制作の経験は音楽、スポーツ、企業イベントなど別業界へも応用できる。
6.イベント制作ディレクター・プロデューサー
大会運営よりさらに上流にある仕事だ。
「どんな大会を作るか」
「誰に見てもらうか」
「予算はいくらか」
「スポンサーはどうするか」
「どんな出演者を呼ぶか」
など、イベントそのものを設計する。
給与例① GLOE
GLOEではeスポーツイベント制作ディレクターを、
月給33万4,000〜58万4,000円 年収400万8,000〜700万8,000円
で募集している。 (スタートアップ・ベンチャーの求人/転職|【公式】ハープキャリア)
仕事内容にはライブ配信イベントのプロジェクト管理、事前準備、当日ディレクション、クライアント対応、人員管理などが含まれる。 (スタートアップ・ベンチャーの求人/転職|【公式】ハープキャリア)
給与例② RATEL
eスポーツ大会や番組を企画するプロデューサーでは、
年収360〜710万円
という募集例がある。 (スタートアップ・ベンチャーの求人/転職|【公式】ハープキャリア)
仕事内容には予算管理、コンテンツ企画、キャスティング、クライアントとの折衝、イベント当日の指揮などが含まれている。 (スタートアップ・ベンチャーの求人/転職|【公式】ハープキャリア)
将来性:★★★★★
経験を積むほど給与が上がりやすい職種の一つと考えられる。
ゲーム以外のエンターテインメント業界にも経験を持ち込めるのも強い。
7.配信ディレクター・配信技術
eスポーツ大会を視聴していると、
ゲーム画面が切り替わる。
選手カメラが映る。
リプレイが流れる。
実況席へ切り替わる。
これを実現しているのが配信チームだ。
給与例
RATELの新卒向けeスポーツ大会配信ディレクターでは、
年収252〜336万円
という募集例がある。 (スタートアップ・ベンチャーの求人/転職|【公式】ハープキャリア)
同求人では配信機材、映像機材、PCの知識に加え、OBS、スイッチャー、ミキサーなどの経験が歓迎されている。 (スタートアップ・ベンチャーの求人/転職|【公式】ハープキャリア)
将来性:★★★★★
かなりおすすめできる専門分野だ。
ライブイベント、YouTube、テレビ、スポーツ配信など、eスポーツ以外でも技術を使える。
8.映像制作・動画編集
大会PV、選手紹介映像、SNS動画、YouTube、ハイライトなどを制作する。
身につけたいもの
- Premiere Pro
- After Effects
- Photoshop
- DaVinci Resolve
- 撮影
- モーショングラフィックス
将来性:★★★★★
映像スキルそのものに需要があるため、eスポーツ市場だけにキャリアを依存しなくていいのが大きなメリットだ。
9.グラフィックデザイナー
大会のキービジュアル。
選手紹介。
SNS画像。
配信画面。
サムネイル。
グッズ。
eスポーツは視覚的なコンテンツが非常に多い。
給与例
RATELのeスポーツグラフィックデザイナーでは、
年収252〜480万円
の公開求人がある。 (スタートアップ・ベンチャーの求人/転職|【公式】ハープキャリア)
必須スキルとしてグラフィックデザイン経験、Adobe Illustrator、Photoshopの制作経験が挙げられている。 (スタートアップ・ベンチャーの求人/転職|【公式】ハープキャリア)
ここでも興味深いのは、
「ゲームが上手い」ではなく「デザインができる」が採用条件になっていること。
将来性:★★★★☆
デザイン能力は他業界でも使える。
ポートフォリオを作りやすいので、学生からでも準備しやすい職種だ。
10.実況者
試合で何が起きているのかをリアルタイムで視聴者へ伝える。
ゲーム知識、声、語彙力、瞬発力、盛り上げ方など、独特の能力が必要になる。
給与
会社員というよりイベントごとの出演契約になるケースもあるため、平均年収を単純に示すのは難しい。
将来性:★★★☆☆
大会が増えれば仕事も増える可能性がある。
一方、専業として安定した収入を得られる人数は限られるだろう。
11.解説者
実況が「何が起きているか」を伝えるなら、解説は、
「なぜそれがすごいのか」
を伝える仕事だ。
プロ経験者が引退後に解説へ進むケースもある。
競技経験を次のキャリアへ転換できる仕事としても重要だ。
12.スポンサー営業
eスポーツ業界を支えている重要な仕事だ。
プロチームも大会も、スポンサーなしでは運営が難しいケースが多い。
企業へ、
「この大会に協賛しませんか」
「このチームと一緒にプロモーションしませんか」
と提案する。
必要なもの
- 法人営業
- PowerPoint
- 提案書
- プレゼン
- 広告・マーケティング知識
- 交渉力
そして重要なのは、
ゲームの上手さはほぼ必要ない。
将来性:★★★★★
eスポーツの商業規模が大きくなるほど、「企業からお金を持ってくる人」の価値は上がる。
営業経験のある社会人にとって、eスポーツ業界への有力な転職ルートでもある。
13.マーケティング
「どうすれば大会を見てもらえるか」
「どうすればゲームを遊んでもらえるか」
「どんなユーザーがいるのか」
などを分析する。
広告、SNS、イベント、データ分析など幅広い能力が必要になる。
将来性:★★★★★
マーケティング能力はほぼすべての業界で利用できる。
そのためeスポーツ関連職の中でも比較的リスクの低いキャリアと言える。
14.SNS・広報
X、TikTok、YouTube、Instagramなどでチーム・大会・選手の情報を発信する。
単純に投稿するだけではない。
投稿結果を分析し、
「何を発信すればファンが増えるのか」
を考える必要がある。
将来性:★★★★☆
単純な文章作成や画像作成はAIによって効率化される可能性がある。
一方でブランド戦略、ファンコミュニティ、企画まで担当できる人の価値は残りやすいだろう。
15.ゲーム会社のeスポーツ担当
「eスポーツ企業」だけが就職先ではない。
ゲームメーカー側にも専門職がある。
Cygamesでは2026年8月時点で「プロモーション/eスポーツ担当」を募集している。仕事内容には大会・イベントの企画、運営、ユーザー分析、改善施策、スポンサー営業、予算・スケジュール管理などが含まれている。 (HRMOS)
給与例
求人上では、
28歳:600万円 31歳:650万円 39歳:800万円
という年収例が掲載されている。 (HRMOS)
これは非常に重要な例だと思う。
eスポーツの仕事というと「若いうちしかできない」というイメージもある。
しかしゲーム会社の企画・マーケティング・事業職として見れば、経験を積みながらキャリアアップしていく道も存在する。
将来性:★★★★★
競技を通したユーザー獲得、コミュニティ形成、マーケティングなどを担うポジション。
非常に有力なキャリアの一つだ。
16.ライター・編集者
大会結果を書く。
選手を取材する。
インタビューする。
データを分析する。
初心者にも分かるよう競技を説明する。
そうした情報を読者へ伝える。
必要な能力
- 文章力
- 取材
- WordPress
- SEO
- SNS
- 写真
- 動画
- データ分析
将来性:★★★☆☆
AIの進歩によって「結果をまとめるだけ」の記事は価値を失いやすい。
その一方、
独自取材。
選手インタビュー。
独自データ。
専門的な分析。
現地取材。
など、
その人にしか作れない情報の価値はむしろ高まる可能性がある。
17.データ分析・エンジニア
今後かなり面白い分野だ。
eスポーツには、
試合データ。
選手データ。
視聴者データ。
SNSデータ。
チケット。
EC。
スポンサー効果。
など大量の数字が存在する。
身につけたい能力
- Excel
- SQL
- Python
- BIツール
- 統計
- Web開発
ゲーム会社の一般的なデータ分析職にもつながる能力だ。
将来性:★★★★★
キャリアの汎用性という意味では、今回紹介した仕事の中でもトップクラス。
eスポーツ業界を離れてもIT、Web、広告など多くの業界へ移れる。
18.通訳・ローカライズ
eスポーツは世界と直接つながっている。
海外選手の日本チーム加入。
日本選手の海外大会出場。
海外チームとのスクリム。
国際大会。
そこで必要になるのが語学だ。
特に相性がいい言語
英語はもちろん、競技タイトルによっては韓国語、中国語なども大きな武器になる。
将来性:★★★★☆
ゲーム+語学
という組み合わせはかなり強い。
海外大会、ゲーム会社、プロチームなど幅広い可能性がある。
給与データから分かったこと
今回、実際の求人を調べていて一番面白かったのはここだ。
eスポーツ関連求人には、
年収250万円台から700万円台以上までかなり大きな幅がある。 (スタートアップ・ベンチャーの求人/転職|【公式】ハープキャリア)
そして給与が上がっていく仕事を見ると、ある共通点がある。
単純に、
「ゲームに詳しい人」
ではない。
プロジェクトを管理できる。
予算を管理できる。
スポンサーへ営業できる。
クライアントと交渉できる。
イベントを企画できる。
人をまとめられる。
データを分析できる。
こうした能力が加わるほど、責任範囲とともに給与も上がっている。
つまり、
「eスポーツ知識+専門スキル」
が非常に重要なのだ。
eスポーツ業界を目指すなら「ゲーム+何ができる?」を考えよう
例えば、
VALORANTが好き+法人営業経験
→スポンサー営業・事業開発
APEXが好き+Premiere Pro
→映像制作
格闘ゲームが好き+イベント会社勤務
→大会制作
LoLが好き+英語
→国際大会・チームサポート
FPSが好き+Python・SQL
→データ分析
ゲームが好き+Illustrator
→eスポーツデザイナー
というように、
「好き」の横に一つ専門能力を置いてみる。
それだけで、就職先の選択肢が大きく変わってくる。
高校生なら何を勉強すればいい?
「eスポーツ業界に入りたいから、とにかくゲームをやる」
だけでは少しもったいない。
おすすめしたいのは、
ゲーム以外でも通用する能力を一つ作ること。
例えば、
英語。
プログラミング。
動画編集。
デザイン。
文章。
イベント制作。
データ分析。
マーケティング。
どれか一つでもいい。
ゲームが好きなら、その能力をeスポーツへ持ち込めばいい。
大学生なら「実績」を作る
大学生なら、かなり有利な時間がある。
学生大会を企画する。
大会スタッフへ応募する。
ゲームコミュニティを運営する。
YouTubeを作る。
大会の映像を編集する。
SNSを運用する。
記事を書く。
データ分析を公開する。
重要なのは、
「eスポーツが好きです」ではなく「好きだから実際にこれを作りました」と言える状態にすること。
就活では大きな違いになる。
社会人なら、今の仕事を捨てなくてもいい
社会人からeスポーツ業界へ行きたい場合、これはかなり重要だ。
今までの経験をゼロにして、
「未経験のeスポーツ業界へ入ります」
と考える必要はない。
むしろ、
営業5年。
→スポンサー営業
イベント制作5年。
→eスポーツ大会制作
Webマーケティング経験。
→ゲーム会社・チームのマーケティング
映像制作経験。
→大会配信・映像
エンジニア。
→大会システム・データ基盤
というように、
現在のキャリアをeスポーツへ横移動させる
という考え方ができる。
実際、公開求人でもeスポーツ知識だけではなく、イベント運営、配信、デザイン、営業、クライアント対応など、他業界でも使われる能力が求められている。 (スタートアップ・ベンチャーの求人/転職|【公式】ハープキャリア)
未経験から入りやすいのは?
プロゲーマー。
コーチ。
アナリスト。
解説者。
このあたりは競技経験そのものが重要なので、完全未経験からは難しい。
一方、
大会運営。
映像。
配信。
デザイン。
営業。
マーケティング。
SNS。
ライター。
などは別業界の経験を持ち込める。
JCGでも新卒の業務例として、大会運営アシスタント、配信番組アシスタント、資料作成、大会ルールや企画の調査、台本・クリエイティブ制作補助などが紹介されている。 (JCG)
いきなりプロデューサーを狙うのではなく、
アシスタント → ディレクター → プロデューサー
と経験を積んでいくルートも考えられる。
「eスポーツ専門学校へ行けば就職できる?」
これは少し慎重に考えたい。
専門学校そのものが悪いわけではない。
設備がある。
業界との接点がある。
大会運営を経験できる。
仲間を作れる。
そうしたメリットもある。
ただし、
「eスポーツ専門学校を卒業した」ことそのものが職業スキルになるわけではない。
重要なのは、
卒業したときに、
映像を作れるのか。
大会を運営できるのか。
デザインできるのか。
プログラムを書けるのか。
英語を話せるのか。
マーケティングを理解しているのか。
という部分だ。
学校を選ぶなら、
「eスポーツを学べるか」ではなく「卒業すると何ができるようになるのか」
まで確認した方がいい。
将来性が高い仕事はどれ?
今回調べた中で、特に長期的なキャリアを作りやすいと考えられるのは、
イベント制作 大会運営 配信・映像 スポンサー営業 マーケティング ゲーム会社eスポーツ担当 データ分析
あたりだ。
理由は単純。
これらは、
eスポーツ以外でも使える能力だからだ。
eスポーツ市場が伸びれば、そのままキャリアを伸ばせる。
仮に市場環境が変わったとしても、他のエンターテインメント、広告、IT、イベント業界などへ移ることができる。
仕事として考えるなら、この「逃げ道」はかなり重要だと思う。
そして市場はまだ大きくなっている
2024年の日本eスポーツ市場は約161億円。
前年比9.9%増。
2026年には200億円を超えると予測されている。 (一般社団法人日本eスポーツ協会オフィシャルサイト)
さらにJCGだけでも年間1,000回以上のイベント・配信制作を行っているとしており、eスポーツ企業の仕事は「年に数回の大きな大会を開催する」だけではない。 (JCG)
ゲーム公式大会。
企業イベント。
番組。
配信。
プロモーション。
コミュニティ大会。
仕事の範囲は少しずつ広がっている。
eスポーツを仕事にする=プロゲーマーになることではない
ステージ上で戦うのは選手だ。
当然、一番目立つ。
でもそのステージが完成するまでには、
大会を企画した人がいる。
スポンサーを獲得した人がいる。
会場を準備した人がいる。
選手を管理した人がいる。
ゲーム画面を配信した人がいる。
映像を作った人がいる。
デザインした人がいる。
SNSで告知した人がいる。
データを分析した人がいる。
そして、それを記事として伝える人もいる。
今回調べた公開求人だけでも、年収250万円台の新卒向けポジションから、700万円台まで狙えるプロデューサー・ディレクター職、さらにゲーム会社では600〜800万円という年収例まで確認できた。 (スタートアップ・ベンチャーの求人/転職|【公式】ハープキャリア)
つまり、
「eスポーツは仕事にならない」
という時代ではない。
ただし、
「ゲームが好きだから仕事になる」
というほど簡単でもない。
この二つは同時に成立する。
だからeスポーツ業界を目指す人には、一度こんな質問をしてみてほしい。
「ゲーム以外に、自分は何ができるだろう?」
文章でもいい。
映像でもいい。
英語でもいい。
営業でもいい。
プログラミングでもいい。
デザインでもいい。
イベント制作でもいい。
ゲームが好き。
そして、自分にはこれができる。
その二つが組み合わさったとき、
「eスポーツが好き」は初めて、職業としての強みに変わるのかもしれない。
調査について
本記事の給与情報は2026年8月時点で確認できる企業の公開求人を中心に掲載しています。
求人情報は今後変更・募集終了となる可能性があります。また、記事内の金額は各職種の「平均年収」ではなく、あくまで実際に公開された募集条件の一例です。
プロゲーマー、コーチ、実況など契約内容が公開されにくい仕事については、根拠の薄い平均年収を提示せず「公開情報が少ない」としています。
eスポーツ業界を目指す際は、給与だけでなく、雇用形態、固定残業代、休日、福利厚生、仕事内容、必要経験なども含めて各企業の最新の募集要項を確認してください。








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